
リレーの知識 スイッチは解るけどリレーとなると何が何やら・・・という人も多いかと思います。しかし、難しく考える必要はありません。リレーも所詮はスイッチの仲間です。普通のスイッチは人間が指で操作しますが、これを電気で操作しているだけなのです。 リレーは「操作する側」と「操作される側」の2つで1組になっています。
「操作する側」に人間の指の力の代わりにわずかな電気を流してやるだけで、「操作される側」のON/OFFのスイッチを動かしてくれます。これはエーモン社製リレーのパッケージ背面にある配線図です。何やら色々と書いてあり難しそうに見えるかもしれませんが、実は青と黒が「操作する側」で、赤と黄色が「操作される側」というだけです。
こうやって分けて考えれば、「操作される側」はバッテリーからリレーを通ってライトに繋がっているだけというのが一目で解って頂けると思います
これがリレー内部の構造です。[a]〜[e]は外部に出ている端子もしくは配線に繋がる部分だと思って下さい。カー用品のリレーには、[e]端子は存在しません。配線図は、電気が通っていない時にどのような状態になっているかが記入されています。
[a]と[b]、上の画像では青線と黒線に電気が通る事によって、電磁石[a]と[b]の間にある斜線の書かれたブロックに磁力が発生し、金属板オレンジの部分が引き付けられて[d]に接触します。すると、[c]と[d]、上の画像では赤線と黄線が繋がり、電気が流れるという仕組みです。
つまり、左側が「操作する側」で、右側が「操作される側」という事になります。
これを理解してしまえば、あとは簡単です。電子パーツを扱っている店などで購入できる汎用リレーには[e]端子が存在するものが多く、[a]−[b]に電気が流れていない時は[c]と[e]が繋がっていますので、上手に使えば利用範囲が広がります。
また、単純な構造である為、+/−の区別はありません。[a]と[b]どちらかに+が接続され、もう一方に−が接続されれば、リレーは動きます。
OMRON社製汎用リレーには、ケースに内部配線が書かれています。見易いように赤線で強調してみました。[e]に該当する配線もしっかり存在しています。
リレーの内部回路が解っていれば、「操作する側」と「操作される側」が別々に記入されていてもすぐに理解できます。左右それぞれ、上からいくつ目の端子が何であるか、内部配線図と見比べながら作業します。なお、印刷面に端子番号が振ってありますが、規格上の番号であって実際の端子と同じ数とは限りません。
私がよく使うリレーの一部を紹介します。
リレーと言っても種類は多数あります。メーカーによる違いや用途による違い、動作電圧や最大通電容量などです。もっとも、車で使うためには動作電圧が12Vのものでなければいけませんので、カー用品として売られているモノであれば特に問題無いでしょう。 写真は撮影時に私の手元にあったリレーです。パッケージに入っているモノはホームセンターでも買えるカー用品扱いのリレーです。右下の剥き出しのモノは、秋葉原で購入した汎用リレーです。
エーモン社製は多くの店で見掛けられます。パッケージは20Aのものです。簡易防湿型で、しかも配線が既に色分けしてあるので、作業に使うには最も楽ではないかと思います。 20Aと30Aがありますが、30Aを使用するのは110Wのヘッドライトやフォグに用いる程度で、殆どの場合は20Aで大丈夫です。もっとも、30Aであれば通過できる電流の量に余裕がありますので、価格差が気にならなければ30Aを使用するのも悪くは無いです。
ホーンやヘッドライト関連を扱っている棚の近くで稀に見掛けるのがBOSCH社のリレーです。エーモン社製より平均的に安いのですが、配線は繋がっていませんし、色分けもされていません。しかし、配線作業に慣れてくると、こちらのほうが楽に取り付けできます。 接続端子部分が剥き出しなので、添付の絶縁チューブだけでなく、テーピングを加える等して防湿処理を行っておくと良いです。
電子パーツ類を扱っている店で入手できるOMRON社の汎用リレ−です。これは5Aしか通電する事ができないのですが、カー用品のリレーでは再現できない「信号OFFの時ON」というのが可能なので使っています。また、同時に2つのスイッチをON/OFFしていますので、+/−の反転など、同時に入れ替えないとショートしてしまうような部分でも安心して使用できます。 他にも色々なリレーがありますので、駆動電圧12Vで適度な通電容量を持ったリレーをいくつか所持しておくと便利かもしれません。
配線コードの選び方 配線コードも種類が沢山あります。カー用品店で売られているものでも、汎用のもので0.5mm〜2.0mm、1本線と2本組みの線、色も何色かあります。これらを効率良く使い分けると、後々のメンテナンスも非常に楽になりますし、配線トラブルも少なくなります。
配線を選ぶ上で最も重要なのが、芯線の太さです。
用途によって余裕を持たせて使い分けて下さい。
芯線の太さ 最大電流(電圧12V) 最大ワット数 0.5mm 5A 60W 0.75mm 6.5A 80W 1.25mm 11.5A 140W 2.0mm 16.5A 200W 最大電流は、ワット/電圧で求め、端数を切り捨てています。
計算式は、ワット(W)=電圧(V)x電流(A)です。また、芯線の作りによって最大電流が変わってきますので、これは目安と考え、購入・使用前にコードの最大電流を確認して下さい。
次に、1本線か2本組みかを選択します。2本組を使うメリットは、電源の+と−を1組にして取り扱える事です。他の目的で引いている配線と間違える事が無いので、電源配線として非常に便利です。しかし、車の電気配線は−の線をボディに直接接続(ボディアース)する事が多く、電流が多く流れるものほどその傾向がありますので、2本同時に引き回す必要性は低いかもしれません。また、赤/黒の線以外は店頭で滅多に見掛けられませんので、他の用途に使い難いというデメリットもあります。もっとも、中央で裂いて使えば1本線と変わりなく使えますので、芯線が直接見えてしまうような裂き方をしない限り、使いまわしは可能です。
最後に色です。電源の配線は+側を赤線、−側やアースを黒線とします。それ以外の配線は、黄・緑・青・紫など、好きな色を使い分ければ良いと思います。リレーを用いる場所では黄・青を使っておけば、リレーのどの部分からの配線なのかが解り易くなります。※エーモン社製リレーを使用の場合
慣れないうちは、配線の購入をケチってはいけません。色分けは技術向上の第一歩です。また、他人の作業を見掛けたら、色分けしているか確認してみるのも良い手です。本当に手馴れた人であれば、綺麗な色分けが行われていると思います。
しかし、配線コードの色にも限界があります。また、何らかの理由で入手できない場合があります。そんな時は、配線の両端にタックシールを貼って、何の線であるかを明記しておくと便利です。ギボシで接続しているのであれば、どの端子が何処に繋がるのか、組み合わせを記号等で表しておけば、何らかのメンテで外したとしても、きちんと元に戻せます。
他にも配線の種類は沢山あります。簡単に入手できるところでは、カーオーディオ用のスピーカーコードや、バッテリーから電源を直接引き込む配線キット等です。これらは、2.0mmの汎用配線コードよりも更に太い線が用いられている場合があります。ここまで太くなるとコードが簡単に曲がらなくなりますので、取り回しが大変になります。
芯線の太さで数種類売られている理由はここにあります。太い線ほど大電流が流れますが、細い線ほど取り回しが楽で小さな隙間も通せます。これらを上手に使い分け、無駄な配線を極力少なくして綺麗に仕上げられるようにして下さい。
ダイオードを使ってみる リレーだけでは、取り付けスペースを選んだり、複雑になってしまう場合があります。また、切り替えの音が聞こえるというデメリットもあります。そこで、ダイオードを使って、回路の簡易化を計ろうと思います。半田付けが苦手でも加工できるように、ダイオード両端にギボシを取り付けてみました。今までの配線(ギボシ接続部分)に挟みこむだけで使用できます。
まず、ダイオードとは何かを、電球の点灯を含めて説明します。 車の電球は、2つの配線のうちどちらかが+(プラス)で逆側が−(マイナス)になると点灯します。これは一見見落としがちなのですが、+と−を逆にしても点灯するという事なのです。電球が点灯しない時は、両方の端子が−に統一されていますが、仮に+に統一したとしても、電球は点灯しません。これを利用したものが、スモール連動サイドウィンカー常灯技等の+線同士接続技です。ウィンカーは配線の片方の+/−を切り替える事によって点滅させていますので、もう一方が+であっても、ウィンカー信号が−になった時に点灯、+になった時に消灯して、点滅を繰り返す事が可能になるのです。
しかし、この手のトリッキー技を酷使する上で、もう少し変わった事を行いたくなると、どうしても難しい構成になってしまいます。例えば、ハイマウント・ハザードでもブレーキとウィンカーの+同士を接続しているのですが、これには2つのリレーを使用しています。これは、「ブレーキを踏んだ時にハザード点滅であれば連動する」という条件を作り出す為に、ブレーキ信号とウィンカー信号を直接繋ぐ事ができなかった為です。もし直接繋いでしまうと、ウィンカーを点滅させた瞬間、ハイマウントブレーキや反対側のウィンカーまでもが点滅してしまいます。これでは無意味を通り越して危険ですから、リレーは外せませんでした。しかし、ダイオードを利用できれば、ここで用いたリレーは不要になります。
ダイオードは、電流を一定方向にのみ流す役割を持っていますので、A : B間が+ : −の時に電気を通して、− : + つまり、逆流の時には電気を通しません。
これを利用すれば、ハイマウント・ハザードはより低価格で簡単に作成でき、しかもリレーの切り替え音が起こりません(リレーを用いないので当然です)。ブレーキの−側から左右のウィンカーの+にそれぞれダイオードを通して接続すれば、ウィンカーから逆流する事が無いので、両方のウィンカーが同時に点灯してしまうといったトラブルが起こりません。ダイオード2つと配線2本のみで完成となります。
当然ながら、ダイオードには接続する方向があります。中央の部分を良く見ると、片側にラインが引いてあるのですが、ラインの無い方が入力、ラインの有る方が出力となっています。電子回路の正式な表現を用いれば、入力側になるのがアノード、出力側になるのがカノードと呼ばれます。このあたりは、公開している改造例を見ながら慣れて下さい。
また、ダイオードを1つ通すと、0.7Vほど電圧が落ちます。直列で複数繋げると、それだけ暗くなってしまいますので、注意して下さい。多くて2〜3個が限界かと思います。
ダイオードは、電子部品を扱っている店であれば容易に入手できるかと思います。使用する用途にもよりますが、15V30A以上の電気が流せるもので、あまり配線の細い物を避けて購入すれば良いと思います。正確には色々な種類があり、それぞれ特性が異なるのですが、用途が簡単なので、深く考えなくても大丈夫です。値段は、秋葉原で10円〜50円程度です。リレーは安くても500円以上しますので、使い分ければ、より低費用の電飾ドレスアップが可能になるわけです。
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