
Fit チューニングレポート
イグニッション キャパシタ
火力向上でトルクアップ Fitのイグニッション(点火プラグ用2次)電源をオシロスコープで調べたところ、点火のタイミングで電圧が降下している事を確認できましたので、この電圧を補強すべく、キャパシタを取り付けてみました。
今回作成したのは、220μFの電解コンデンサを100個並列に並べただけの簡易キャパシタです。
これを、Fitの運転席ヒューズボックスの7番(後期型は24番)ヒューズと差し替えただけで、トルクとアクセルレスポンスの大幅な向上が体感できました。
総容量にすると22000μFに過ぎませんが、単体の22000μFコンデンサとは比較にならない性能を秘めています。 それは、本来最も重要視されるべきポイント、コンデンサの反応速度にあります。
反応速度はコンデンサの種類によってまちまちですが、中でも電解コンデンサの反応速度は他のコンデンサと比較して著しく遅く、単発では素早い電圧変動に追従できません。
そこで、並列接続が重要になります。
仮に周辺の電気負荷が10Aを要求したとしましょう。そして、電解コンデンサ1つあたりの出力が反応速度の関係で0.1Aしか出し入れできなかったとします。この時、仮に2個のコンデンサで作られたパーツであれば、2×0.1A=0.2Aしか出力できませんが、100個並列に繋いであれば、100×0.1A=10Aの出力となり、要求に応える事ができます。この差が、並列接続の優位性です。
上記は極端な喩えですが、数の力、数の暴力とも言える性能差が、ここにある事をお判り頂けると思います。
バッテリーより速い反応速度を売りにするなら、その反応速度をいかに向上させるかが大切。反応速度の伴わない容量は、ただの無駄な電力消費に過ぎません。
この事に気付かず、やたらと容量合戦を続けるアフターパーツ業者は、電気の事を詳しく知らないまま、有名な某商品のアイデアを猿真似しているだけなのでしょう。
性能優先で設計できるメーカーであれば、反応速度の速い部品を用いるとか、回路を見直すとか、色々と苦労して効果のあるモノを作ってきます。
きちんと設計できるメーカーか、それとも猿真似で成り上がった業者か、購入前にしっかり見極めましょう。
ちなみに、電解コンデンサより大容量の、電気二重層コンデンサと呼ばれるものがあります。これを使用する事で、安価かつコンパクトに、数十〜数百万μFといった容量を作る事が可能となります。しかし、電気二重層コンデンサは電解コンデンサと比較しても更に更に反応速度が遅く、本来は、一時的なバックアップ電源として使われるコンデンサです。
見た目が似通っているので、あたかも凄い容量のコンデンサを使用しているかのような売り文句が書かれますが、速度が伴わないため、瞬間的な要求に応える事ができず、エンジン周りのノイズ取りとしてはほとんど役立たずです。
目先の容量ばかりに囚われず、本来の目的である電力要求に対するレスポンスアップが叶うパーツかどうか、じっくり検討して下さい。
220μFの100発仕様でも効果はありますが、更なる性能向上を求め、i−DSI用に特化した2バンク仕様を作ってみました。
それぞれ、基板の上には100μFのコンデンサを200発実装し、基板の1枚をフロント用、もう1枚をリア用として、電源から独立させて作っています。
サイズがかなり大きいので、ケースは近場の100均で買いました。適度に柔らかく、しかも耐熱120℃です。また、クリアブルーのケースなので、LEDも青を使用し、それなりに見れる組み合わせにしています。
更に内緒の物体を追加。右側の基板の上の、黒い物体がそれです。
反応速度を大幅に改善するモノですが、今まで使っていたヒューズが簡単に切れてしまうほどの効果があり、素人さんが真似されると危険な気がしますので、内部は非公開とさせて頂きます。
i−DSI車への装着ですが、フロントバンク用は、先ほど書いた通り、Fitの運転席ヒューズボックスの7番(後期型は24番)になります。そして、リアバンク用は、同ヒューズボックスの9番(後期型は2番)になります。
今回はフロント/リア共に同じ容量で作成しましたが、それぞれの容量や組み合わせを変えたり、フロントとリアを入れ替えて試してみるというのも、面白いと思います。
組み立て方について複数のお問い合わせを頂きましたので、より詳しく掲載します。
今回は、パナソニック電解コンデンサ470μF 25V 105℃品を100個使用し、50個ずつ2セット作ります。
今回は手配の都合でこれを使用しましたが、より安全性を期待するのであれば、バッテリー電圧の2倍以上をお奨めします。バッテリーは走行中に15V前後まで上がる事がありますので、36V対応品がお奨めです。
左上から、管ヒューズホルダ(スタンレー FF-003)、基板、電解コンデンサ、左下からケース(タカチ電気工業 SW-120)と、CARMATE CT776 ミニ平型ヒューズ配線ソケット ACC/Bです。
写真には写ってませんが、保護用の管ヒューズ、動作確認用LEDと定電流ダイオード、アース用の配線と端子も必要です。
管ヒューズは、コンデンサの数と性能で容量を決める必要があります。このコンデンサの50個仕様であれば、3Aもしくは5Aが適切です。あまり大きいとヒューズの役割を果たす前に本体や配線が焼けてしまいますし、小さいと頻繁に切れて使い物になりません。お使いのコンデンサに合わせて選択しましょう。(但し、配線や平ヒューズの限界を超えてはいけません)
多少の出費が許されるのであれば、1A/2A/3A/5Aをそれぞれ数本購入し、小さい方からテストすると安全です。電解コンデンサをテープから切り出し、基板もケースに合わせて切断します。
CT776は、増設ソケットの根元から配線をカットします。(増設ソケットは使いません)
画像では、配線の途中に管ヒューズホルダを半田付けして一体化しましたが、半田付けに自信が無い方は、ギボシを使って継いだほうが安全です。
電解コンデンサを同じ向きで並べます。
電解コンデンサには片側に帯が印刷されてます。これが2本ある足のうちマイナス側を示す帯ですので、覚えておきましょう。
隣の列は、マイナスを反対向きにします。
こうする事で、1列目のプラス側と2列目のプラス側が隣り合い、配線が楽になります。
コンデンサを挿したら、足を折り曲げます。
マイナスは左側に、プラスは右側に。2列目も、プラスは右側に、マイナスは左側に・・・これを繰り返していきます。
説明の都合で一気に取り付けてありますが、実際に足を曲げる時は、1つ挿す毎に曲げたほうが楽です。
また、コンデンサが基板から浮いたり傾いたりしないよう、注意しながら作業を進めてください。
今度はマイナス同士を隣接させる形で3列目を並べます。
このまま、基板一面に、もしくは並べたい数だけ並べていけば、ほぼ完成です。
1列並べ終わる毎に半田付けしていきます。
左側にマイナスの足だけ飛び出ているのが判りますか?これを縦に繋げば、全てのコンデンサのマイナスが1本の線にまとまります。プラス側も同様に、縦に繋ぎます。
これだけの数のコンデンサが集まると、コンデンサの細い足では電流に耐えられませんので、配線の切れ端などを利用して太く繋ぎます。あとは、プラス側に先ほどのヒューズ付き配線を取り付け、マイナス側にボディアースへ繋ぐ配線を取り付ければ、ハンダ付け作業は終了です。
ヒューズが切れた時の放電用を兼ねて、LEDと定電流ダイオードを使った動作確認ランプを追加しておくと良いですね。
一通り配線が終わったら、プラス/マイナスがショートしていないか、全てのコンデンサの足が配線と繋がっているかを、テスターを使って確認します。 問題が無ければケースに組み込み、管ヒューズを取り付けて完成です。
電解コンデンサーは、プラスとマイナスを間違えて接続すると危険です。1つ挿す度に、1列ハンダ付けする度に、何度も何度も繰り返し確認して下さい。
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